
作品名:初桜遊行俯瞰図
サイズ:10.4cm×14.8cm
初桜遊行俯瞰図(はつざくらゆぎょうふかんず)
再興第92回院展
2007年(平成19年)後藤純男77歳
これは私が77歳になった年の「院展」出品作です。金地に桜を描くのはこれが2作目ですが、やはり難しい仕事でした。
私は、これぐらいの大作を描く時にも、構図を決める為の習作や、下絵を一切描きませんので、一番初めのひと筆を置くには、相当な覚悟が必要です。最近は、年齢を考えますと、「大作を描くのはこれが最後かもしれない」との思いで作品制作に臨んでいますが、描いてみると、自分では今まで試したことのない表現に結びついたり、新しい発見が数多くありました。こうなると次の作品、更にまた次へと意欲がわいてくるから不思議です。
この作品はひとりの老風景画家が、長い人生をかけて、日本各地で巡り合った桜の、素晴らしく美しい姿を思い「あんな桜もあった。こんな桜もあった。」と、画面の中で述懐するような、そんな思いで描いたものです。(後藤談)
※商品写真等はいずれも実物を撮影したものです。色調が若干異なる場合がございますが、あらかじめご了承下さい。